解体工事を行う際にはいくつかの法律に沿って申請を行わなければいけません。
今回は解体工事に必要な届出について解説します。
解体工事に必要な6つの届出
1.アスベスト除去の届出
アスベストを含む建材を使用した建物を解体する際には届出が必要です。
アスベストを撤去する際には下記の法律が関連してきます。
・労働安全衛生法
・建設リサイクル法
・大気汚染防止法
・廃棄物処理法
アスベスト除去の届出は、発塵性の違いによって届出の種類が変わります。
・発塵性が高い:労働基準監督署に工事計画届及び建築解体等作業届/都道府県知事には特定粉塵排出等作業の実施の届出/建設リサイクル法に基づく届出を提出
・発塵性がやや高い:労働基準監督署に建築物解体等作業届/都道府県知事に特定粉塵排出等作業の実施の届出を提出
・発塵性が比較的低い:事前に調査は必要だが書類の届出の義務はないが、含有量はゼロではないため慎重に作業を行う必要がある
どのような場合でも工事前には必ず含有量等を調べる必要があるため注意しましょう。
2.ライフラインの停止
解体工事を行う際には必ず使用中のライフラインの停止を行いましょう。
一般的にライフラインの停止は電話で行えるので書類の届出は必要ありませんが、停止までに時間を要する場合もありますので余裕をもって電話をしておくことをおすすめします。
3.建設リサイクル法に関する届出
建設リサイクル法とは、自治体が建物の廃材が正しく処分されているかを確認し取り締まるためのもので、事前に廃材の見込み量や種類を手続きする必要があります。
建設リサイクル法の対象となるのが、延床面積が80㎡以上でアスファルトや木材、鉄などの特定の建材が使用されている建物になります。
解体工事が始まる7日前までに届出を行う必要があります。
4.道路の使用許可申請
解体工事を行う際に交通の妨げになるようなことがある場合には、道路の使用許可申請が必要となります。
一般的には解体工事を請け負う業者が届出を行いますが、依頼主が行うケースもあります。
道路の使用許可申請は管轄の警察署に道路使用許可申請書と添付資料を提出します。
5.建築物除却届
建築基準法で建築物を除却する場合には都道府県知事に届出をするよう定められています。
解体工事前日までに建築物除却届を提出しましょう。
ただし、建て替えに伴う除去工事や床面積が10㎡以内の場合は届出の必要はありません。
6.建物滅失登記申請
解体工事を行ったことで建物が無くなっていることを申請するために法務局に滅失登記申請を提出します。
建物滅失登記申請を行う場合は、併せて登記申請書・取毀し証明書・解体業者の印鑑証明書・解体業者の資格証明者もしくは会社謄本・住宅地図・登記申請書のコピーを提出する必要があるため注意しましょう。
いかがだったでしょうか。
解体工事を行うには様々な申請を行う必要があります。
そのため、事前にどのような申請が必要になるのか確認しておくようにしましょう。
また、解体工事は音や振動が発生することもあるため、事前に解体工事を行う旨や工期を近所住民へ伝えておくとトラブル防止に繋がります。
解体工事について検討している方は、是非一度弊社までご相談ください。